皆さんこんにちは、HANです!
今回はクシタニのタクティカルブーツのレビュー記事です。
クシタニといえば日本が誇る高級ブランドで、その品質は折り紙付きですよね!
実は初めてバイクウェアを買ったのもクシタニの製品で、実際に使ってみるとその使い心地に感動したのを覚えています。
それから色々なブランドを試してみましたが、やはり機能的な部分ではクシタニがいちばんだと思い、今年の冬物はすべてクシタニで揃えることにしました!
(そのほかの製品は随時レビューしていきます。)
今回レビューをしていくタクティカルブーツはクシタニの中でもまた異色。
「今までありそうでなかった」を実現しているツーリングブーツでもあると思います。
夏以外の3シーズンは使えるブーツなので、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね♪
タクティカルブーツのスペック
タクティカルブーツのスペックをご紹介していきます。
(日本のブランドでも中国やベトナムで製造していることも多い中、このブーツは製造も日本で行っています。)
アウター素材

アウター(表)にはステア牛革とバリスターナイロンを使用。
ステア牛革はフッ素加工されているので、雨に濡れても中まで染み込みにくくなっています。
(完全防水ではなさそうな気がする…)
またコーデュラバリスターナイロンは最強の強度を誇ることで有名な生地。
(昔は防弾チョッキにも採用されていたぐらい。)
織り目の粒が大きく、安見えしないのも特徴的です。
インナー素材

インナー(裏)には豚革とメッシュのポリエステルを採用。
豚革は履口の一部分だけですが、とても手触りがいいです。
またメッシュのポリエステルなので、靴の中が蒸れすぎないようになっています。
プロテクション

くるぶし部には硬質ウレタンスポンジが使われています。
実際に触ってみるとけっこう硬くて頑丈な印象です。
シフトガード

左足にのみシフトガードが付属。
ボタンとベルクロで留めてあるので、擦れてきたらこの部分だけ交換することも可能です。
シューレース

シューレースは布製ではなく、なんとゴム製!
ミリタリーブーツにゴム製のシューレースを使うのはなかなか珍しいですよね。
しっかりと伸びてくれるので、ジッパーも締めやすくなっています。
面倒なシューレースの合わせ作業も不要なので、割と便利で助かっています。
ジッパー

ジッパーは前開きになっています。
普通は横か後ろが多いのに、前開きというのはなかなか珍しい仕様ですよね。
それも相まってこの”イカツさ”を生み出しているのだと思います。
ちなみにYKK製で開閉もスムーズ!
タクティカルブーツの着用感
タクティカルブーツの着用感について解説していきます。
ブーツの高さ

▲靴底から測ってみるとだいたい24㎝ぐらい。

▲実際に履いてみるとアキレス腱~ふくらはぎの間ほどの高さになります。
ブーツアウトが一般的

このタクティカルブーツは足首より上の部分がタイトに作られているので、ブーツアウトが一般的になります。
ブーツインでも履けないことはないですが、薄い生地のパンツでないと厳しい印象です。
実際に試してみたところ、アキレス腱~ふくらはぎ間がかなりキツく動きにくかったですね💦
それにジッパーを締めるのも一苦労といった感じ。
なのでタクティカルブーツを購入しようと考えている方は、裾の広いパンツがあると履きやすくていいと思います。
クシタニの他のブーツとの違い
タクティカルブーツの購入に際して、クシタニの店員さんから色々なお話をお伺いすることができました。
そこで得た知識はこちらへ書いておくので、よければ参考に使ってみてくださいね♪
(タクティカルブーツは)ガルドシューズやフローシューズとはまた別の系統のシューズ。ガルドシューズ等は昔ながらの横幅狭めでタイトな型のシューズ。対してタクティカルブーツ、モカシンブーツ等はツーリングに特化していて横幅も広め。
(実際に履いてみると)つま先に余裕を感じるが、これは見た目の問題があってそうなっている。つま先を細くタイトにすると、見た目が悪くなる(ミリタリー感が出ない)という職人の意見があるため。タクティカルブーツやモカシンブーツ等は歩きやすくゆったりと履けるシューズでもある。
▲店員さんから聞いたお話をまとめてみました!
要するにクシタニのブーツは2つ系統(型)があって、よりツーリングに特化しているのがタクティカルブーツやモカシンブーツということですね。
純粋にライディングのみを楽しみたい方はガルドシューズやフローシューズ、ツーリングを通して1日を楽しみたいという方にはタクティカルブーツやモカシンブーツがおすすめだということが分かりました!
タクティカルブーツのサイズ感
タクティカルブーツのサイズ感について解説していきます。
あくまでも個人的な所感ですので、実際に試着してからの購入をおすすめします。
(通販等で購入する方はご注意ください。)
ちなみに僕の足のサイズは25.5㎝で、購入したサイズも同様です。
操作性重視なら-0.5cm
操作性を重視するなら、足のサイズから0.5㎝引いた方がいいと思います。
- バイクに跨ると若干後ろ(踵側)へ下がるから
- ある程度履くと横方向に伸びてくるから
- 薄い靴下を履くとつま先が若干余るから
バイクに跨ると試着したときよりも足の位置が少し後ろへ下がります。
また縦方向には伸びないものの、横方向には徐々に伸びてくる模様。
(なので足幅に関しては多少キツくても大丈夫です。)
それに薄手の靴下を履くと少し余裕が出てくるので、春・秋での使用をメインに考えている方は特に気を付けたいところです。
出先で歩くならそのままのサイズで
とはいえ必ず0.5㎝引いた方がいいわけでもありません。
バイクから降りて歩いたりするのであれば、足のサイズと同じでも大丈夫です。
- 多少余裕があった方が歩きやすいから
- 分厚い靴下を履くとちょうどいいサイズ感だから
- 見た目は大きい方がカッコいいから
サーキットを走るのであれば話は別ですが、正直ツーリングがメインであれば多少余裕があった方がいいかなと感じます。
(理由は先ほども書いたように歩いたりすることもあるからです。)
また分厚い靴下を履くとサイズ感がピッタリだったこともあって、足のサイズと同じにしています。
それに僕は末端冷え性で夏場以外は分厚い靴下を履くことが多く、3シーズンは履けるだろうという判断で25.5㎝にしました(笑)
あとサイズ選びで迷っているときに

小さいサイズより大きい方がカッコよく見える✨
店員さんによれば大きいサイズ(足のサイズと同等)の方が、よりミリタリー感が出ていい感じに見えるらしい。
実際に25.0㎝と25.5㎝を比較したところ、確かに25.5㎝の方が見た目的にしっくりきていた感じです。
(本当に微妙な差でしたが…笑)
それにゴツゴツした見た目が売りだと思うので、足のサイズと同じにしてよかったなと思いました!
タクティカルブーツのレビュー
実際にタクティカルブーツを使ってみた感想を書いていきます。
見た目より軽い
タクティカルブーツの最大の魅力は「見た目よりも軽い」ことだと思います。
参考までに3種類のブーツ(シューズ)の重さを測ってみました!






ブーツ(シューズ)名 | 重さ |
---|---|
クシタニ タクティカルブーツ | 1,500g |
ダイネーゼ ネクサス2 | 1,650g |
ステファノロッシ スニーカー | 1,250g |
(ステファノロッシはハイカットではないですが、靴底が厚いのでスニーカーの中では重いほうです。)
こうして見るとタクティカルブーツは2番目に重いということになります。
しかもダイネーゼのブーツとはたった150gしか変わらない計算なので、数字だけを見ればあまり軽いとはいえない感じもします。
ただ驚くのは実際に履いてみたときの足取りの軽さ!
見た目は重厚感があるのに「こんなにも軽いのか!」と思うほどです。
ステファノロッシより250gも重いですが、そんなことは感じさせないぐらいの作りになっています。
ミリタリー系のブーツの中ではとても機能的で、乗り手のことを最優先に考えたブーツでもあるなと実感しました。
ソールが柔らかい


ソールは比較的柔らかめな印象。
通常だと硬めのものが一般的ですが「ビブラムソール」を採用していることもあって、とても歩きやすいです!
またたくさん歩いた後でも疲れにくい点も特徴的でした。
ビブラムソールとは?
イタリアに本拠地を置くソールのメーカー。才能ある登山家ヴィターレ・ブラマーニによって創設された歴史のある会社。1937年に「カラルマート」という初めてのソールを開発し販売。主にアウトドア用のイメージが強いが、安全靴などにも採用されており近年では様々なタイプのソールを豊富に展開している。ちなみにタクティカルブーツに採用されているのは「AFTERSKY」というソールで耐摩擦性やグリップ力に優れている。
可動域も広め


写真の通りで可動域も広めです。
一般的なブーツはすべて革で作られているのでこうした体勢には無理が出てしまいますが、こちらのブーツはファブリック素材を組み合わせていることもあってかなり動かしやすいです!
シフトチェンジがしやすい


足首付近がタイトな作りになっているので、シフトチェンジがやりにくいと思いきや案外そうでもない。
足首からつま先にかけては可動域が確保されていることもあって、スムーズにシフトチェンジが可能。
またソールがステップにしっかりと食いつくので、滑りにくく安定した操作を楽しむことができました!
防寒ブーツとしても有効


防寒ブーツとしても割と使えそうな印象でした。
気温2℃の中、1時間ほど走りましたが「耐えられないぐらい寒い」ということはなかったです。
(もちろん足先はかなり冷えていましたが…笑)
高速道路だと厳しい印象は受けますが、街中だと真冬でも十分使えそうな感じでしたね。
また革とファブリック素材を組み合わせてあるので、すべて革で作られているブーツよりも足の冷えは多少マシな感じがしました!
足幅は広めに作られている


海外ブランド品よりも足幅が広めなので、「幅広・甲高」の方にピッタリ合うような作りです。
履いた瞬間から馴染むような感覚(キツくない)があるので、そこは安心感があってよかったですね。
ただ逆にいうと海外ブランド品を普段から使っている方には少し注意が必要かも。
海外ブランド品は足幅が狭く作られていることが多いので、このブーツを履くと少し戸惑うかもしれません。
僕はまさにそれで「サイズ感合ってるんか、これ?」となりました(笑)
なので海外ブランド品からの乗り換えを検討されている方はご注意くださいね。
タクティカルブーツの保革方法
タクティカルブーツの保革方法をご紹介します。
タクティカルブーツは表面のツヤがなくなってきたときが塗りどき。馬油で少量塗って布で拭きあげればOK。
▲こちらも店員さんから聞いたお話です。
汚れの落とし方は聞き忘れましたが、かたく絞ったタオル等で拭きあげれば十分だと思います。
その後で馬油を塗った方がより効果が出やすいのではないかと思います。


ちなみに僕が購入したのは「マスタングペースト」という商品。
100%天然の高級ホースオイルなので、化粧品とほぼ変わらないそう。
また生ものなので2年ほどが消費期限みたいです。
マスタングペーストの使用レビューに関しては機会があればやります。
【まとめ】機能的なミリタリーブーツ!
今回はクシタニのタクティカルブーツについてのレビューでした。
実際に使ってみて思ったのは見た目以上に軽いし、ミリタリー系ブーツの中でもかなり機能的でライダーに寄り添っているということ。
もちろん見た目だけをいうならすべて革で作られているようなブーツに軍配が上がります。
しかしそれ以上にこの足取りの軽さはスゴいんです!
ほんとに見た目も機能性も充実しているミリタリーブーツといっても過言ではないなと思いました。



これこそが日本の「ものづくり」のスゴいところよ。クシタニさん、ありがとうございます!
とでもいいたくなるぐらいほんとに買ってよかったと思うブーツでした。
今まで海外ブランド品を中心に使っていたからこそ、改めて「Made In Japan」のクオリティを実感する機会にもなりましたね。
購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください!
今回はこのあたりで終わりたいと思います。
それでは👋